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注目を集める社会関係資本(ソーシャルキャピタル)とBIの役割

COVID-19禍で期待されるソーシャルキャピタルの力~組織をより豊かにするための経営資本~

· 行動インサイトの活用

社会関係資本(ソーシャルキャピタル)とは

「会社における経営資本とは?」の質問に対し、最もオーソドックスな解は「人・モノ・金」である。しかし組織をより豊かにする経営資本として、従来の資本主義に基づく3点では不足するとの考えが広まっている。これは昨日今日の話ではない。一例として、1993年にロバート・パットナムは『信頼』『規範』『ネットワーク』の3点が社会組織における重要経営資本、すなわち「社会関係資本(ソーシャルキャピタル)」であると定義している。

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この三要素は上記図の通り相互関係の中で形成されていくが、あえて明文化すると下記の通りフロー化できる。

 ①人を繋ぐネットワークが生まれることで

 ②組織内で規範が定まっていき

 ③メンバー間で自然と信頼関係が築かれる

上記フローが組織内で好循環することにより、組織はより豊かになり、また組織に属するメンバーが育っていき、結果として組織全体・組織に属する個人双方において恩恵を受けることになる。

冒頭にあげた「人・モノ・金」と異なり、社会関係資本は数値など絶対的な指標は存在しない。

しかしながら今後何が起こるかわからない昨今、組織をより発展させ存続するための資本として、今後重要となってくる考え方になってくるのではないだろうか。

COVID-19によって「市場」を通した財の交換機能の限界が明らかになった今、社会関係資本が脚光を浴びることになるだろう。

こうしたみんなの共有価値(Community Shared Value)という規範に基づくコミュニティの再構築におけるナッジの役割は少なくないと考える。 

M.S.