地産地消と環境価値を組み合わせた新たな販売モデルを検証
2025年9月13日、長野県塩尻市の「core塩尻」で開催された大門マルシェにおいて、地産地消と環境価値をテーマとした実証実験を実施した。
本実証では、ECサイト「つないち」の出張店として地元食材などを販売するとともに、「グリーンカード」を商品購入後に追加購入してもらう“後乗せ型”の需要調査を行った。
地域の魅力を活かした「つないち出張店」
今回のマルシェでは、前回2025年6月21日に実施した結果を踏まえ、塩尻市民のニーズに合わせた商品選定や販売方法の改善を行った。
特に重視したのは、「買い物を楽しめる工夫」と「地域らしさ」である。販売ブースでは、地元産の野菜を中心に展開。商品の品質だけでなく、生産者やブランド性にも注目して仕入れを行った結果、来場者の関心を高めることができた。また、購入者向けに「じゃんけんチャレンジ」を導入し、ゲーム感覚で参加できる仕組みを取り入れたことで、子ども連れの家族を中心に賑わいを見せた。こうした取り組みの結果、売上・粗利ともに前回のマルシェを上回る成果となり、ゲーミフィケーションと地産地消を組み合わせた販売手法の有効性が確認できた。

商品企画の難しさも明らかに
一方で、企画段階では期待されていたものの、十分な成果につながらなかった商品や体験企画もあった。例えば、ビーズアクセサリー制作体験は、子ども向け企画として検討されたが、準備や運営に対して価格設定が見合わず、内容を十分に詰め切れないまま実施を断念した。また、ワインのコルク栓を再利用したキーホルダーも販売したが、素材の形状がそのまま残っていたことから商品の魅力が伝わりにくく、売上は低調だった。今回の結果から、「環境に良い」だけでは購入にはつながりにくく、デザイン性や実用性、体験価値を含めた商品づくりが重要であることが改めて確認された。
「グリーンカード」後乗せ購入にも一定の反応
もう一つの実証テーマである「グリーンカード」の後乗せ需要調査では、商品購入後に追加で環境価値へ支払う仕組みを試験的に導入した。
来場者の中には支払いを希望しない人もいたものの、想定以上に多くの人が趣旨に賛同し、実際に購入へとつながった。
今回の購入実績は以下の通りである。
- 小(CO2削減量1kg相当):2枚
- 中(CO2削減量2kg相当):1枚
- 大(CO2削減量3kg相当):1枚
特に、「商品を購入した後に、追加で環境貢献を選択できる」という仕組みは、押し付け感が少なく、消費者が自分の意思で参加できる点で一定の可能性が見られた。

今後に向けて
今回の実証を通じて、地域商品と環境価値を組み合わせた販売モデルには、一定の需要と可能性があることが確認できた。
一方で、単なる環境配慮だけではなく、「楽しい」「かわいい」「地域らしい」といった付加価値が、購買行動に大きく影響することも明らかになった。今後は今回の知見を活かしながら、地域資源を活用した商品づくりや、環境価値を身近に感じられる仕組みづくりをさらに進めていく予定である。